契約書に押す印鑑(ハンコ)にはいろいろな種類がありますが、ここでは「偽造・変造を防止するもの」として3種類の印を取り上げます。
契印(けいいん)
契印とは、2枚以上の文書が一体のものであり、しかも、その順番で綴られていることを明確にするものです。
これにより、途中のページを差し替えたり抜き取るといった偽造・変造行為を防止します。
※業界や会社に依っては、この契印のことを「割印」と呼んでいる場合もありますので、後述する本来の割印とは異なることに注意が必要です。
■押印する場所
すべてのページ間の綴り目に押印します。
ただし、ページ数が多い場合等は、書類を製本テープなどで袋とじにすることで、表紙(または裏表紙)と製本テープの両方にまたがるように押印するだけでも大丈夫です。
なお、表紙と裏表紙のどちらに押印するかは特に決まっていません。また、表紙と裏表紙の両方に押印する場合もあります。
■押印する印鑑の種類
契約書の末尾に押印した印鑑と同じものを使用します。
■押印する人
原則的には、契約書に署名捺印(または記名押印)した人全員が押印します。
割印(わりいん)
割印とは、複数の書類が同一であったり関連があるものとして扱い、しかもそれが同時に作成されたものであることを証明するための印です。
■押印する場所
特に決まりはありませんが、書類の上部に押印することが多いようです。
複数の書類のすべてにかかるように押印します。
■押印する印鑑の種類
特に決まりはありません。
契約書末尾に押印した印鑑以外でもOKです。
■押印する人
原則的には、契約書に署名捺印(または記名押印)した人全員が押印します。
止め印(とめいん)
止め印とは、契約書に余白ができた場合などに、あとで追記されないよう文書の終わりを明確に示すために押印します。
なお、止め印の代わりに「以下余白」と書くことでも同じ効果があります。
■押印する場所
文書の最後の文字のすぐ後
■押印する印鑑の種類
契約書の末尾に押印した印鑑と同じものを使用します。
■押印する人
当事者のどちらか一方だけで構いません。